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鍼と体の関係

はり治療についての簡単な説明です​

はり治療に不安や疑問を
お感じの方はご相談ください

・ご自身の痛みなどが鍼で軽減するか疑問をお持ちの方
・はり治療が​初めてで痛くないかなど不安な方
・腹部、臀部など、触れられたくない部位がある など

鍼の効果に疑問を抱かれていたり、恐怖心をお持ちの方は多くいらっしゃることでしょう。
はり治療のメカニズムや効果がわからないまま治療院に行き、初対面の先生に体を預けるのは心理的に抵抗が生じると思います。
ですからまずは、それら心の不安や抵抗を和らげることが何よりも大切だと思います。そのため施術内容の説明を詳細に行います。
はりや治療方法について理解を深めていただき、ご納得いただいた上で施術に臨めるようになっていただくことが、施術の効果を高めることに繋がると思っています。

施術の効果には個人差があることを予めご了承ください。
​初回の施術で効果を大きく実感される方もいらっしゃれば、
複数回、施術を重ねるごとに次第に実感される方、3回目、5回目、10回目の時など、途中で効果を実感される方もいらっしゃいます。効果の持続の感じ方に関しても同様です。そのため施術の間隔や、回数も個人間で異なります。
はりを深く刺したから、本数を多く刺したから良い効果が大きくなるわけではありません。​刺激が大きすぎると気分が悪くなってしまう場合もあるからです。

得意なところ(機能的な面における、部分的な説明です。東洋医学的な面はここでは割愛しています)
・血流促進作用
 体が本来もっている恒常性(体調を安定した状態に保とうとする機能)を活性化します
 辛い症状があるにもかかわらず、病院の検査では異常なしと
 診断された場合に、はり治療で症状が改善したと効果を実感される場合があります
 〇局所の血流促進(軸索反射)
 〇四肢末端、頭部、腹部の血流促進(副交感神経亢進作用)
・鎮痛作用
 自律神経に作用し、体が体調を整えようと働く力(恒常性)を活性化し、
 脳内からモルヒネ様物質が分泌される鎮痛機構(下降性疼痛抑制系)が働きます
 痛み止めや湿布などの鎮痛薬で生じるような、皮膚、内臓への負担等の副作用がありません
・凝りの解消
 マッサージが届きにくい深いところの筋肉のこりなど、
 原因となる筋肉の特定の部位へ、最小限の侵襲により、ピンポイントで鍼を到達させることが可能です
 筋肉に侵襲ダメージを与えることで、傷ついた組織を修復しようと毛細血管が拡張し血流が増大するとともに
 種々の修復細胞、栄養物質がその部位へ集合します
 この一連の過程で、筋肉の凝りの原因となっていた血流の滞りが改善され、
 細胞に不足していた酸素が送りこまれ、細胞内外に蓄積した老廃物は流し去られます
・刺鍼時の反応による原因部位の特定に寄与
 凝りの強い部位にはりが届くと、ズーンとした感覚が生じます
 これが普段痛い箇所の原因となっている凝りだった場合、ズーンとした感覚だけでなく、
 普段痛い箇所の痛みが誘発される場合があります
 逆に、ズーンとした感覚が生じなかったり、普段の痛みが再現されない場合は
 そのはりを刺した筋肉、部位は、普段痛い箇所と関連は薄く、原因ではないと判別することができます
 〇例
 普段、股関節が痛い人の場合、腰の凝りにはりを刺した時に、
 普段の股関節の痛みが引き起こされる場合があります
 この現象は次のように考えられています
 脳から背骨の中を通って伸びてくる神経線維の束の一部は腰の骨から出てきます
 (神経はとても細い糸のような細胞だとイメージするとわかりやすいです)
 これらの神経線維はそれぞれおおまかに腰、足のどこの部位に行き着くかが決まっており、
 人は皆、共通して同じように配されています
 今回の例の場合、股関節のほうまで伸びている神経線維はその途中で、腰周りの筋肉の間を通っていきますが、
 その腰の筋肉が固くなってしまっていて、神経線維が挟まれてつぶされてしまっている状態になっていると
 考えられます。そのため、そのつぶされた先の神経線維が到達している今関節で、しびれや痛みが
 生じていると考えるこができます
 凝った状態の筋肉にはりが刺さると、その刺激によって一時的に筋肉が収縮します
 そのためこの例では、はりによって腰の筋肉が収縮した際、その筋肉の間を通り股関節へ伸びている
 神経線維が強く圧迫され潰されたために、普段感じている痛みが股関節に生じたと考えられます
 この考え方は体のあらゆる部位に適応することが可能です。
苦手なところ
・個人差があり、一様に効果を発現させることが難しいです
・痛みなどを完全にコントロールすることは、
 薬に比べて難しい場合があります

普段、馴染みのない言葉を多く使っての説明となってしまい、わかりにくい部分が多々あったことと思います
治効のメカニズムについて、もっと詳しくお知りになりたい方のために、今後別のページにて書いていく予定です
ご自身の体のどこの何が原因で現在の症状が出ているのか。そして施術者がどのようにそれを捉えて
体のどこの部位に、どれくらいの深さで、何を目的にその1本の鍼を刺すのか。そういった施術する側の視点を
患者さんにもお伝えしたいという思いがあります。それはつまりインフォームドコンセントと同意です。
そうして、何だかわからない鍼治療、なんか効果があった、なかった、の世界から
患者さん自身が知識を身に着けていただき、納得、安心して、治療方法や施術者を選んでゆける
ようになってくださることが、私の役目であると認識しています

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